教室レポート

第49、50回 丸新発酵蔵部 金山寺味噌づくり教室

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開催日 2023/07/29,30
教室内容 金山寺味噌づくり

丸新発酵蔵部の宮本です。

2023年7月29日-30日は、恒例の金山寺味噌づくりの教室を開催しました。

参加いただいた皆さん、本当にありがとうございます!

毎年、このイベントを開催できることに感謝しています。

開催しづらい数年があったからなおさら。。。

いや~ほんまによかったな~。

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この日に仕込んだ金山寺味噌は、美味しくなるまで約2か月ほどかかります。

楽しみに待っていてくださいね~!

 

さて、今年は通常よりも早い7月に教室を開催したことについて、

私が感じていることをお話しします。

近年、気候変動の影響で気温が上昇し続けていることから、

仕込みの教室ををもう少し気温の低い時期にしたほうがいいんじゃないかなと感じていました。

従来は8月の中旬から下旬にかけて開催していましたが、

その時期、湯浅周辺では使用する白瓜や赤紫蘇の入手が難しくなることが多いですし、

台風による水害による影響を受けることもしばしば。

なにより、実験的に早めの時期に仕込んだ金山寺味噌の出来が良かったんですよね。

それをふまえて、

もう暦ではなく野菜の収穫の時期に合わせよう。。。と、今年は7月に教室を開催することに決定しました。

ちなみにこちらは山椒の水煮入りの金山寺味噌。

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そして、教室で使用している湯浅なすについてもう少し詳しくご紹介します。

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「湯浅なす」は江戸時代から金山寺味噌などの仕込みに使用されてきた、湯浅地方で古くから栽培されてきた伝統野菜です。

その特徴は、比重が高くて実がギュッと詰まっていること。

麹と一緒に漬けこんでいてもしっかりと身が残っていてくれるので金山寺味噌にぴったり。

(※普通のなすだと皮だけ残してとけてしまうこともある。)

また、紫色が濃く、色艶があり、丸い形状が特徴的です。

かつては和歌山県のなす生産量の約10%を占めるほど多く栽培されていましたが、時代とともに管理農業の進展により生産が減少し、ついに絶滅の危機に直面しました。

しかし、平成21年に地域復興のためのプロジェクトによって湯浅なすの生産農家が再び育ち、伝統野菜を後世に伝える取り組みが始まりました。

湯浅なすは希少な存在ですが、見かけたらぜひ試してみてください。

これからも金山寺味噌づくりの教室を通じて、和歌山の郷土料理や伝統野菜を皆さんにお伝えしていければと思っています。

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ちなみにこれは金山寺味噌のたまり。

出来上がったら混ぜこまずに分けて煮炊きに使用してくださいね。

金山寺味噌のたまりがお醤油の原型だったといわれております。

ではではしばしば

湯浅醤油有限会社|世界一の醤油をつくりたい